会の概要

(1)戦争遺跡の調査研究と保存運動

(2)文化財保護に対する行政の取り組み

(3)文化財としての近代遺跡の調査

(4)指定文化財・登録文化財になった戦争遺跡(2017年8月現在)

(5)会の規約

(6)役員

(1)戦争遺跡の調査研究と保存運動

  戦争遺跡の調査・保存は、1975年頃以降、東京はじめ各地での空襲を記録する運動、大阪で始まる戦争展運動、沖縄などの平和資料館運動や歴史教育者協議会による地域の戦争体験と戦争遺跡の掘り起こし運動が基盤となりました。さらに、1981年頃からは、戦争遺跡に関する中学生・高校生・教師による調査活動や一般市民・運動団体の組織化が進みました。この様な先駆的な市民や学校での積み重ねの上に、1990年代以降に戦争遺跡の調査・保存の運動が展開されました。
 戦争遺跡の考古学的調査は、沖縄戦の記録としての壕の考古学的調査と遺留品を資料として戦争の実相を明らかにする「戦跡考古学のすすめ」が、沖縄の當眞嗣一により提唱されました。
 また、1998年の日本考古学協会沖縄大会で、戦争・戦跡の考古学分科会がもたれ、学会として戦争遺跡考古学を認定し、日本考古学が近代・現代をも対象にすることを宣言しました。

(2)文化財保護に対する行政の取り組み
 沖縄戦の調査を行っていた南風原町は、1990年沖縄県南風原陸軍病院壕を戦争遺跡としては日本初の町史跡に指定しました。
 1995年1月文化庁は「近代の文化遺産保存と活用について」の報告を行いました。ここで「近代の遺跡の保護の指針」として、
 ①史跡指定の対象とすべき遺跡の時期は、第二次世界大戦終結頃までとする。
 ②選択の基準は「我が国の近代史を理解する上で欠くことのできない遺跡であり、かつ歴史上の重要性をよく示し、学術上価値の高い遺跡であること」。
 などでした。
 1995年には広島市の原爆ドームが国の史跡に指定され、1996年世界遺産に登録されました。

(3)文化財としての近代遺跡の調査
 文化財保護行政を統括する文化庁記念物課は、1996年度から近代遺跡の全国調査を始めました。所在調査は1998年度に、詳細調査は2003年度までに、報告書作成は2004年度予定であったが、いまだに発行できず、沖縄県を中心に更なる調査とまとめが急がれています。

(4)指定文化財・登録文化財になった戦争遺跡(2017年8月現在) 

 
 国指定文化財35件       県指定文化財17件     市町村指定文化財126件
  国登録文化財80件     市区町村登録文化財12件    道遺産・市民文化資産3件

  総数274件戦争遺跡保存全国ネットワーク調べ)

 

(5)「戦争遺跡保存全国ネットワーク」規約

 

 

1 名称 この会は「戦争遺跡保存全国ネットワーク」と称する

 

2 目的 

 この会は、日本近代史における戦争の実相を調査研究して記録し、戦争遺跡を史跡、文化財として保存し、もって平和の実現に寄与しようとする団体・個人の連絡・協議を推進することを目的とする。

 

 

3 会員 本会は、第2項の目的に賛同する団体・個人によって構成される。

 

 

4 機関 本会には、大会・運営委員会・事務局の機関を置く。

5 役員 本会には、共同代表(2名)、運営委員(若干名)、事務局長(1名)の役員を置く、役員は各大会で選出される。

 

 

6 代表 共同代表は会を代表する。

 

 

7 大会 大会は年1回以上開催する。

 

 

8 運営委員会 運営委員は共同代表・運営委員・事務局長により構成し、本会の活動の推進にあたる。

 

 

9 事務局 事務局は事務局長が統括し、会の日常業務に当たる。

 

 

10 運営費 本会の運営は、会員からの会費、寄付、その他の収入によってまかなう。収支報告は大会に提出し、承認を得る。

 

 

11 会費 本会の会員は年会費を負担する。会費は個人会員2000円、団体会員は4000円とする。

 

 

12 活動 本会は以下の活動を行う。

 

                                     ① 関係機関に対する要請などの活動

 

                                     ② シンポジウムなどの活動

 

                                     ③ 会報、研究誌などの発行

 

                                     ④ その他、第2項の目的を実現するための活動

 

 

13 規約の変更 規約の変更は大会において行う。

 

 

14 施行 この規約は、1997727日より施行する。
           2013年8月17日「代表」を「共同代表」と改定する。

 

 

 

(6)「戦争遺跡保存全国ネットワーク」役員 (2017年・敬称略・順不同)

 

共同代表

 

 十菱 駿武 (文化財保存全国協議会)

 出原 恵三 戦争遺跡保存ネットワーク高知)

 

運営委員(五十音順)

 愛沢 伸雄   (安房文化遺産フォーラム)

 岩脇  彰     (鈴鹿市の戦争遺跡を保存・平和利用する市民の会)

   大城   牧子    (沖縄平和ネットワーク)

 奥村 英継  (戦争遺跡に平和を学ぶ京都の会)

 菊池  実    (戦跡考古学研究会・個人)

 末永  浩    (長崎の証言の会・個人)

 亀岡 敦子  (日吉台地下壕保存の会)

   高谷   和生    (くまもと戦争遺跡・文化遺産ネットワーク)

 東海林次男  歴史教育者協議会)

 幅  国洋  (NPO松代大本営平和祈念館)

 平川 豊志  (松本強制働調査団)

 村田 秀石  (亀島山地下工場を語りつぐ会)

   山田   賢治    (豊川海軍工廠跡地保存をすすめる会) 

 用松 律夫  大分県文化財保存協議会・個人)

 高谷 和生  (くまもと戦争遺跡・文化遺産ネットワーク)

 渡辺 賢二  (登戸研究所保存の会)

 

会計監査

 松樹  道真  NPO松代大本営平和祈念館)

 平川 香菜子松本強制働調査

 

 

 事務局長   幅 国洋(NPO松代大本営平和祈念館)

 事務局次長  久保田雅文(NPO松代大本営平和祈念館)会計担当

    事務局            北原高子、中村雪子、平川豊志